実施権の弁理士資格試験問題
弁理士試験問題平成17−23
特許権及び実施権に関し、次の(イ)〜 (ト)のうち、正しいものは、いくつあるか。
(イ) 特許権者との契約により独占的実施が認められた通常実施権者は、特許権を侵害する者に対して、差止請求権及び損害賠償請求権を行使することができる。
弁理士試験問題解説 正解×
独占的と入っても通常実施権は債権であって物権ではありません
独占的に実施できるが、排他権はないんですね
差止めには排他権が必要です
弁理士試験問題
(ロ) 特許出願に係る発明の内容を知らないで自らその発明をし、特許出願の際現に日本国内においてその発明の実施である事業をしている者又はその事業の準備をしている者は、その具体的な実施形式に限り、その特許出願に係る特許権について通常実施権を有する。
弁理士試験問題解説 正解×
「具体的な実施形式に限り」というのが怪しいですね
条文にそのような規定はありません
さらに、先使用権は発明の範囲と事業目的の範囲内で実施が可能です
実施形式には制限されません
弁理士試験問題
(ハ) 専用実施権の設定の登録がなされると、設定行為で定めた範囲内において、特許権者と専用実施権者とが特許発明の実施をする権利を共有する。
弁理士試験問題解説 正解×
同一の範囲にはどちらか一方が権利を有します
それが、独占排他という意味です
弁理士試験問題
(ニ) 許諾による通常実施権者は、特許権者に対して、当該通常実施権の設定の登録手続を請求する権利を有する。
弁理士試験問題解説 正解×
通常実施権とは、自分が実施できる権利です
別に設定登録がなくても特許権者から権利行使を受けなければ、実施できます
不作為請求権とは、特許権者から権利行使を受けないという請求権です
弁理士試験問題
(ホ) 株式会社である特許権者が他の株式会社と合併して消滅した場合でも、移転の登録がなされるまでは、存続会社又は新設会社への特許権の移転の効力が生じることはない。
弁理士試験問題解説 正解×
合併は一般承継になります
合併後も元の会社は残っていると考えられますから全部を受け継ぐということになります
よって、効力に登録は不要です
弁理士試験問題
(ヘ) 特許権の移転の登録により、当該特許権の過去の侵害行為により発生した損害賠償請求権も同時に移転する。
弁理士試験問題解説 正解×
移転は将来効です
過去のものは移転されません
ちなみに損害賠償請求権は別個に移転可能です
弁理士試験問題
(ト) 特許権を目的とする質権は、被担保債権の弁済により直ちに消滅の効力が生じる。
弁理士試験問題解説 正解○
被担保債権とは負債のこと
特許権者が質権じゃに対する負債を弁済する代わりに質権の設定をしたんです
お金を返せば、質権が消滅するのは当然ですね